
るくくん、最近ローカーボのパンを良く食べているわね

うん!調べたらダイエット中は炭水化物に気を付けてって書いてあったんだ!

もちろん炭水化物を食べる量は大切なんだけど…同じように脂質にも気を付けないといけないのよ。
ダイエット中は炭水化物を気にしていわゆるローカーボ(低糖質)食品を食べることが多くなりますよね。
しかし炭水化物と同じく脂質の量にも気を配らないと、ダイエットの効率が悪くなってしまいます。
今回の記事ではダイエットを効率良く行うための知識として『脂質』について解説していきます。
炭水化物にだけ気を付ければいいのか?
「今日からダイエット開始!昨日までより食事量を減らしてみよう」
そこでまず減らされる栄養素は『炭水化物』ではないでしょうか?
炭水化物は『糖質』と『食物繊維』で構成される三大栄養素のひとつであり、この糖質が体内でエネルギー源となります。そして同時に『糖質』はダイエットにおいて何かと目の敵にされがちです。

ご飯、パン、うどん、蕎麦などなど…。糖質は手軽に摂取できて美味しい上に、カロリーが多いのでなるべく減らさなければいけないような風潮があります。
おかげで最近はスーパーでも低糖質パンやローカーボチョコレートなど、糖質を減らした食品を目にするようになりました。
「ローカーボな食べればカロリーの元凶である糖質を減らせる!ダイエット完!!」
…などと、現実はそんなに甘くはありません。
これらの食品はたしかに糖質がカットされカロリーが少なくなっていますが、しかし『脂質』に関しては通常通り含まれているものがほとんどです。
実はこの脂質こそダイエットで真に気を付けなければならない栄養素なのです。
脂質とは?
『脂質(または脂肪 / fat)』とは、炭水化物やたんぱく質と並ぶ三大栄養素のひとつであり、化学構造の違いから主に飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸)に分類されます。脂質の主な働きは以下の通り。
・多くのエネルギーを蓄えることができる
・ホルモンの原料となる
・細胞膜の構成要素となる
・脂溶性ビタミン(A、D、E、K)吸収の助けとなる
とても大切な働きばかりですね。しかし「多くのエネルギーを蓄えることができる」という点がネックであり、最も脂肪として貯蔵されやすい栄養素もこの脂質になります。
1g中のカロリー量で見ると糖質が4キロカロリー、タンパク質が4キロカロリー、脂質が9キロカロリー。このように脂質には他の栄養素の比べて倍以上のカロリーが含まれているのです。
このことから、炭水化物を減らすことばかりに注視して脂質を増やすような生活を送る(ローカーボ食品を食べ過ぎる、たくさん野菜を食べてその分たくさんドレッシングを使うなど)と、かえってダイエットに悪影響となってしまいます。
適切な脂質の摂取量
厚生労働省が作成した『日本人の食事摂取基準(2025年版)』によると、1日の脂質摂取量は成人の場合「総摂取カロリーの20~30%」が推奨されています。

『日本人の食事摂取基準(2025年版)』
パーセンテージを具体的なグラム数に置き換えると、普通の活動量で生活している男性の場合約50~90g、女性の場合約38~68gという数字になります。この数字は大体でいいので覚えておきましょう。
少し脂質を気にして生活してみよう
では次に食べ物に含まれる脂質の量に注目してみます。
ダイエットを開始した直後は、唐揚げやステーキ、ハンバーグなどの油っこいものは気にするけれど、ドレッシングやおやつの洋菓子などに含まれる脂質量を気にすることはあまりなかったかもしれません。
しかし。例えばシーザーサラダに含まれる脂質の量を調べてみると…。

引用:カロリーSlim
1人前の量で脂質が約19g。思ったよりも高いのではないでしょうか?
これだけで成人男性の目標量の4分の1程を摂取できてしまうことになりますね。
同じようにメジャーな食べ物100g中に含まれる脂質の量をピックアップしてみます。
脂質が多い食品の例
・バター:約81g
・マヨネーズ:約76g
・くるみ(焙煎):約69g
・ベーコン:約39g
・生クリーム:約45g
・豚バラ肉:約35g
・サラミ:約48g
ほどほどの脂質を含む食品の例
・卵黄:約31g
・プロセスチーズ:約26g
・アイスクリーム(高脂肪):約12g
・フライドポテト:約27g
・ショートケーキ:約15.2g
脂質が少ない食品の例
・どら焼き(こしあん):約3.1g
・サラダチキン(プレーン):約1.3g
・そば(ゆで):約0.3~3.0g
・手巻きおにぎり(昆布):約0.7g
・ごはん(精白米):約0.3g
・じゃがいも:0.1g未満
このように炭水化物ばかりに目を向けて脂質を気にしないと、かえってカロリーが高い食品を食べてしまう可能性が高くなります。

脂質を減らすためにおすすめの方法は食べ物を選んだり調理方法を工夫すること。
お肉は油で焼くのではなく茹でる、蒸す。ドレッシングはノンオイルのものを使用する。おやつの洋菓子を和菓子に変えてみる…などなど。
ダイエットを行う際は、まずは少しずつ脂質の量を意識した生活を送ってみるとよいでしょう。
※なお摂取する脂質の量は減らし過ぎてもいけません。前述したように脂質は体にとって大切な働きをしてくれています。カットしていいのはあくまでも過剰となっている部分のみ。
以上。本日は『脂質』に関する解説をお届けしました。
この記事が少しでも参考になると嬉しいです。
今日も良い1日を。


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